エクステリア
マツダ特有の鼓動デザインを採用しており、非常に流麗ながらも迫力のある都会派SUVです。CX-60と比べると、よりリアの伸びが印象的です。ボディサイズは全長4990mm、全幅1890mm、全高1710mmで、レクサスRXなどと同類の大きさに分類されます。ミラーを含めた車幅2134mmは、全幅に対して標準的な張り出しでありますが、流石にこの大きさだと狭い道は気を遣います。そして、最低地上高170mmは、SUVとしてはかなり低めであり、普通車と同じような高さです。
インテリアとユーティリティ
乗降性についてです。座席の位置は乗り降りしやすい高さよりも高めに設定されています。具体的な数値は見つかりませんでしたが、少しだけ階段を上るような乗り方になります。(日本人が乗り降りしやすいヒップポイントは約550~600mm)。シートの座り心地は非常に良く、前席も後席も立体的な形状でフィット感が良いです。そして、3列目シートについてですが、肉厚なクッションで快適ですが、天井方向のゆとりがないので、大人の男性は厳しいかも知れません。身長170cmの私が適切な運転姿勢をとった際に、後部座席の膝前に拳3.5個分、頭上に2個分のスペースがありました。そして、この状況ですと3列目は膝前に拳1個分、頭上に0.5個分のゆとりがあります。ドライビングポジションについてですが、アクセルペダルの位置が理想的な配置ですし、身体の左右対称に座ることができます。しかし、ボンネットが非常に長く、側後方視界も良くはないので運転視界はあまり良くないです。また、ボディが5mに迫るのも運転のしにくさに拍車をかけています。
走行性能
3.3Lディーゼルターボモデルは、エンジンが最高出力170kW、最大トルク500N・mというスペックで、実燃費は4WDの場合街乗りで約12km/L、高速道路で約15.5km/Lとなっています。こちらはFFと4WDの設定です。この車格に対してこの動力性能は、必要十分な走りを楽しめます。
更に、3.3Lディーゼルターボハイブリッドモデルは、エンジンが最高出力187kW、最大トルク550N・mというスペックに、モーターが最高出力12kW、最大トルク153N・mで、実燃費は4WDの場合街乗りで約13.5km/L、高速道路で約17.5km/Lとなっています。こちらは4WDのみの設定です。この車格に対してこの動力性能は、十分以上の余裕な走りが期待できます。
最後に、2.5LガソリンPHEVモデルは、エンジンが最高出力138kW、最大トルク250N・mというスペックに、モーターが最高出力129kW、最大トルク270N・mです。こちらも4WDのみの設定です。この車格に対してこの動力性能は、十分以上の快適な走りが期待できます。
最小回転半径は5.8mで、このサイズの車としては一般的でしょう。車の大きさまで考慮に入れると、この車は長距離運転に向いた車両です。狭い道やをよく通る方や、日常のお買い物に使うことはおすすめできません。
街乗り燃費(4WDの場合) | 高速燃費(4WDの場合) | |
3.3Lディーゼルターボ | 12km/L | 15.5km/L |
3.3Lディーゼルハイブリッド | 13.5km/L | 17.5km/L |
安全性能
クルーズコントロール性能は良いレベルです。マツダの運転支援は印象が良くありませんでしたが、最近になってCX-60やCX-80に搭載されている運転支援レベルは他のメーカー並以上になってきました。速度コントロールについても自然に行ってくれますし、ハンドル支援についても適切で細かな制御を行ってくれます。
そして、JNCAPと呼ばれる第3者機関による安全性の評価があり、この試験にて2024年にファイブスター賞を受賞しており、その受賞車の中でも好成績を収めています。
おすすめグレードと価格・まとめ
おすすめグレード | 価格(4WDの場合) | 特徴 |
XD-HYBRID Premium Modern | 6,325,000 | ジャパニーズプレミアム内装 |
XD-HYBRID Premium Sports | 6,325,000 | タンカラー内装 |
XD L Package | 5,016,000 | 3列目へウォークスルー可能 |
シートの種類が3つ存在しているので、まずはそこから選ぶのがおすすめです。2列目が3人座れるキャプテンシート仕様(7人乗り)はおすすめグレードにはありませんが、7人乗る可能性がある方などはそちらがおすすめです。そして、6人乗り仕様には2種類あり、ウォークスルーができるものと、より上級だがウォークスルーができないものがあります。おすすめグレードとして挙げたXD L Packageがありますが、これは唯一ウォークスルーができるグレードです。なので、3列目へのアクセスが容易なので、3列目をよく使う方におすすめです。そして、一番のおすすめグレードは最上級のXD-HYBRID Premium SportsとXD-HYBRID Premium Modernになります。この車両はマツダの最上級車であるので是非ともケチらずに贅沢な質感を味わえるこの2グレードをおすすめします。こちらは、ウォークスルーができないより上級な6人乗り仕様です。
総合評価は84/100点とします。点数は高いですが、おすすめできる人は明確に限られています。車体が非常に大きいので運転が苦手な方や日常使いの車を探しているかたにはおすすめしません。おすすめできる方は、内装の質感が非常に高い車が欲しい、或いは6人乗れるけれどもミニバンは嫌という方です。また、CX-60は初期不良が非常に多く評判がよろしくありませんでしたが、CX-80はその大きなネガを潰して発売されているので安心して購入できます。
コメント