エクステリア
MAZDA3と同じく、流麗なデザインは本当に美しいです。SUVではありますが、都会派SUVという印象が強く、またボディの下半身にボリュームがあってスポーツカーのような装いです。ボディサイズは全長4395mm、全幅1795mm、全高1540mmで、Cセグメント(カローラクロスなどと同類)に分類されます。全高が抑えられているので、SUVにも関わらず立体駐車場に対応しています。ミラーを含めた車幅2040mmは、全幅に対してコンパクトに抑えられており、狭い道にも対応できる数値です。そして、最低地上高が175mmは、SUVにしては低いですが、それでも一般的に見ると高い部類に入り、車の下部を擦る心配はありません。
インテリアとユーティリティ
乗降性についてです。座席の位置は乗り降りしやすい高さに設定されています。具体的な数値は見つかりませんでしたが、ヒップポイントは600mm前後だと思われます(日本人が乗り降りしやすいヒップポイントは約550~600mm)。シートの座り心地は非常に良く、前席も後席も立体的な形状でフィット感が良いです。身長170cmの私が適切な運転姿勢をとった際に、後部座席の膝前に2.5個分、頭上に2個分のスペースがありました。MAZDA3と比べると、足元は若干狭い感じもしますが、頭上空間が明らかにこちらの方が開放的だったので後部座席の快適さはCX-30が一枚上手でしょう。ドライビングポジションについてですが、アクセルペダルの位置が理想的な配置ですし、身体の左右対称に座ることができます。そして、運転時の視界は前方は良いのですが、左後方の視界が少し悪いです。
走行性能
2Lマイルドハイブリッドモデルは、最高出力115kW、最大トルク199N・mのエンジンに、最高出力5.1kW、最大トルク49N・mのモーターを組み合わせています。実燃費は街乗りで約10.5km/L、高速道路で約15.5km/Lぐらいです。駆動方式はFFと4WDが選択可能です。大人4人がフル乗車しても、この動力性能なら高速道路でも十分な走行ができます。
更に、1.8Lディーゼルターボモデルは、エンジンが最高出力95kW、最大トルク270N・mというスペックで、実燃費は街乗りで約14km/L、高速道路で約20km/Lと、動力性能でも燃費でも一番優れています。こちらはFFと4WDの設定です。この車格に対してこの動力性能は、十分以上の走りが期待できます。また、使用燃料が軽油なのでとても経済的です。
最小回転半径は5.3mで、このサイズの車としては標準的と言えるでしょう。車の大きさまで考慮に入れると、この車は日常の買い物から旅行まで幅広い用途で活躍できますが、ボンネットが長く後方視界もお世辞にも良いとは言えないので取り回しには少し気を遣います。
FFの場合 | 街乗り燃費 | 高速燃費 |
2Lマイルドハイブリッド | 10.5km/L | 15.5km/L |
1.8Lディーゼルターボ | 14km/L | 20km/L |
安全性能
クルーズコントロール性能ははっきり言って良くないです。マツダの運転支援レベルはお世辞にも良いとは言えないです。最近になってCX-60やCX-80に搭載されている運転支援レベルは他のメーカー並になってきましたが、CX-30に関してはまだまだです。ハンドル支援についてもあまり良くはないです。
また、JNCAPと呼ばれる第3者機関による安全性の評価があり、この試験にて2021年にファイブスター賞を受賞しているので、安全性は申し分ないです。
おすすめグレードと価格・まとめ
価格(円) | エンジン | クルーズコントロール中のハンドル支援 | |
XD Black Selection | 3,273,600 | ディーゼル | オプション設定あり |
20S Black Selection | 2,998,600 | ガソリン | オプション設定あり |
XD i Selection | 設定なし | ー | ー |
20S i Selection | 2,662,000 | ガソリン | なし |
安さを求めるにしても、快適装備が省かれていない20S i Selectionがよいでしょう。また、高速道路を頻繁に利用する場合はXD Black Selectionがおすすめです。迷ったら、価格とバランスのとれた20S Black Selectionがおすすめです。詳しい説明は省きますが、長距離走行をすることが少なく短距離が多い方は、ディーゼルはお勧めできません。ガソリンを買うようにしてください。
総合評価は76/100点とします。この車はデザインを優先した車なのでエクステリア、インテリアデザインが好みならば買いです。しかし少し運転しにくいので試乗は必ずすることをお勧めします。また、MAZDA3と迷っている方は、後部座席に人を乗せることが多い方はCX-30がおすすめですが、そうでないならば完全にデザインの好みで良いでしょう。(ただ、運転のしやすさはCX-30がマシです。)
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