エクステリア
見る人の心に残るような流麗なデザインで、ファストバックよりも更に伸びやかです。ロングノーズショートデッキのデザインで高級車のようなプロポーションです。ボディサイズは全長4660mm、全幅1795mm、全高1445mmで、Cセグメント(インプレッサなどと同類)に分類されます。ミラーを含めた車幅2020mmは、全幅に対してコンパクトに抑えられており、狭い道にも対応できる数値です。そして、最低地上高が140mmは、正に一般的な高さなので荒い運転をしなければ段差で車の下を擦るようなことはないでしょう。ファストバックとの大きな違いはやはり全長が20cm長い点です。
インテリアとユーティリティ
乗降性についてです。座席の位置が低いような感じがして乗り込みにくいです。しかし、シートの座り心地は非常に良く、前席も後席も立体的な形状でフィット感が良いです。身長170cmの私が適切な運転姿勢をとった際に、後部座席の膝前に2.5個分、頭上に1.5個分のスペースがありました。後部座席は窓枠がファストバックよりは大きくて長時間もまだ耐えられます。ドライビングポジションはまるでスポーツカーのように潜り込む感じがして、更にはアクセルペダルの位置が理想的な配置にあるため、身体の左右対称に座ることができます。そして、運転時の視界は前方は良く、左後方の視界については悪くはないです。
走行性能
2Lマイルドハイブリッドモデルは、最高出力115kW、最大トルク199N・mのエンジンに、最高出力5.1kW、最大トルク49N・mのモーターを組み合わせています。実燃費は街乗りで約10.5km/L、高速道路で約15.5km/Lぐらいです。駆動方式はFFのみ選択可能です。大人4人がフル乗車しても、この動力性能なら高速道路でも十分な走行ができます。
そして、1.8Lディーゼルターボモデルは、エンジンが最高出力95kW、最大トルク270N・mというスペックで、実燃費は街乗りで約14km/L、高速道路で約20km/Lと、動力性能でも燃費でも一番優れています。こちらもFFのみ設定です。この車格に対してこの動力性能は、十分以上の走りが期待できます。また、使用燃料が軽油なのでとても経済的です。
最小回転半径は5.3mで、このサイズの車としては標準的と言えるでしょう。車の大きさまで考慮に入れると、この車は日常の買い物から旅行まで幅広い用途で活躍できます。
街乗り燃費 | 高速燃費 | |
2Lマイルドハイブリッド | 10.5km/L | 15.5km/L |
1.8Lディーゼルターボ | 14km/L | 20km/L |
安全性能
クルーズコントロール性能ははっきり言って良くないです。マツダの運転支援レベルはお世辞にも良いとは言えないです。最近になってCX-60やCX-80に搭載されている運転支援レベルは他のメーカー並になってきましたが、MAZDA3に関してはまだまだです。ハンドル支援についても車線逸脱を防ぐような動きをしてくれるだけで、フラフラします。
また、ユーロNCAPと呼ばれる第3者機関による安全性の評価があり、この試験にて2023年に最高評価を受けています(今回JNCAPの結果が見つからなかったため、ヨーロッパ版のユーロNCAPの結果を用いました)。
おすすめグレードと価格・まとめ
価格(円) | エンジン | |
XD Black Selection | 3,074,500 | ディーゼル |
20S Black Selection | 2,799,500 | ガソリン |
必要な装備類が標準装備されたBlack Selectionがおすすめです。エンジン種別は用途によっておすすめが異なります。長距離移動をよくする方はディーゼルがおすすめです。そして、街乗りや短距離移動が多い方は絶対にガソリンエンジンをおすすめします。詳しい理由は省略しますが、ディーゼルをちょい乗りで使うことはおすすめしません。
総合評価は70/100点とします。この車はデザインを優先した車なのでエクステリア、インテリアデザインが好みならば買いです。マツダ3ファストバックとの違いですが、運転視界の良さはセダンの方が良い一方、セダンの全長が20cm長いので、そこがネックです。総合的に判断すると、運転のしやすさは同レベルです。後部座席に人を乗せることが多いならばセダンをお勧めしますが、そうでないならばデザインの好みで良いでしょう。
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